964/993のエンジン事情
・エンジンオーバーホールの必要性について
ポルシェのエンジンは非常に丈夫で、一説には走行距離20万キロまではオーバーホールの必要はないと
言われておりますが、これは高速長距離移動がメインの海外での話!
渋滞の多い日本では、走行距離10万キロを目安に検討されるのが良いでしょう。
しかし、走行距離が10万キロに満たない車でも、乗り方によって、過度のオイル漏れが発生したり、シリンダー
ヘッドのボルトが折れて圧縮漏れを起こしたり、バルブガイドの磨耗やバルブシールの劣化によって、オイルの
消費が多くなったり、マフラーから煙を吐くようになるとエンジンのオーバーホールは必要になってきます。
もちろん、そのままの状態で乗り続けるのは、車にとって良いことではありません。
本来は交換しなくても良かった部品まで、交換しなくてはならなくなってしまうこともあり、後で後悔することも
しばしばあります。
早期発見、早期治療が精神的にも経済的にも一番だと思います。
・腰上オーバーホールについて
今まで、964/993は走行距離が10万キロに満たない車がほとんどだったため、エンジンオーバーホールは、
オイル漏れを止めるための作業が中心の、腰上オーバーホールが一般的でした。
一般に言われている通称、腰上の腰とは、クランクケースのことを表しています。
つまり腰上とは、クランクケースより上のピストン/シリンダー/ヘッド廻りのことを言います。
一般的な使用条件で、基本的なメンテナンスさえ怠っていなければ、クランクシャフト廻りの消耗や劣化は、
あまり見られないため、ヘッドとシリンダー/ピストン廻りの消耗品(バルブガイド/ピストンリング等)を交換すれば、
たいていは問題ありませんでした。
もちろん、サーキットを頻繁に走られている車や、オーナー様からの要望があれば、クランクケースまで開けて
おりましたが、基本的には腰上オーバーホールで十分なケースがほとんどでした。
・フルオーバーホールについて
ついに、964/993も生産から10年以上が経過しました。
現状、腰上のみのオーバーホールだけでは、防ぐことのできないオイル漏れも発生してきております。
クランクケースの合わせ目や、クランクプーリーのラジアルシールからオイル漏れを起こしている車も少なく
ありません。
クランクケースまで開けるフルオーバーホールで、クランクシャフト研磨や消耗部品(メタル等)を全て交換する
必要がある場合は、プラス20〜30万の予算が必要になってきます。
もちろん、フルオーバーホールで消耗部品を全て交換されるのが、ベストで安心なのですが、予算との兼ね合いも
あります。
エンジンの状態から各消耗部品を交換した場合のメリットと、交換しなかった場合のデメリットを明確にし、
腰上のみのオーバーホールとフルオーバーホールとの違いをきっちりとご理解していただいたうえで、オーバー
ホールメニューを決められるのが良いでしょう。
ただし、フルオーバーホールの場合は、フリクションロスによってエンジンの回りが重くなりますので、十分な慣らし
運転が必要になりこともご理解下さい。
・まずは信頼できるショップに相談
これまでご説明した通り、エンジンオーバーホールには、数種類のメニューがあります。
もちろん、全ての消耗部品を交換するのが理想的ですが、交換の必要ない部品を闇雲に交換するのは
経済的じゃありません。
逆に、交換する必要があるのに再利用すれば、1万キロも走らない内にオイル漏れが再発したり、マフラーから
煙を吐いたりすると、再度オーバーホールしなければならないことになります。
そうなると二重の出費になります。
この辺りは、各ショップのノウハウがあり、信頼のおけるショップに相談され、納得のいくオーバーホールメニューを
選ばれるようにして下さい。
そうしなければ、後々のトラブルになりかねません。
日之出モータースでは、月に2〜3台のオーバーホールを行なっておりますが、近県の方は、見学していただい
たり、遠方の方はデジタルカメラでの撮影写真をお送りして、状況を把握していただけるように努めております。
エンジンの不調やオイルが漏れているから、即オーバーホールということもありません。
まずは点検させていただき、ご相談させていただきます。
神奈川店 村上
個人のHPを公開中です。もし良かったらご覧下さい。
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