眼光するどく「ポルシェ目利き」を目指しましょう
師走に入り、ようやく冬らしくなってきたみたいやね。今年の秋はホンマに暑くて、冬が来ーへんかと心配しとったが、まあ一安心やな。そうそう。寒いときほど、愛車のためにしっかりと暖機運転してあげるようお願いしますぞ。
さて今回は、並行輸入車のお話の続編として、並行車とディーラー車をどうやって見分けるかを述べてみたいと思う。えっ? 前回のうんちくで並行車もディーラー車も同じと書いてあったって? もちろん基本的には同じやけど、実は細かいところが少しずつ違うねんな。それに、中古ポルシェを買う前に、ある程度「素性」がわかったほうが安心でしょ? というわけで、みなさんも「ポルシェ目利き」を目指してお勉強しませう!
並行輸入車とディーラー車の識別方法あれこれ
まず、アメリカ仕様の車は、オリジナルの状態ならマイル表示のスピードメーターがついているので簡単に見分けることができる。しかし、輸入されたとき日本向けに改造されていると、外観からは見分けにくくなってしまう。そんな場合の識別方法としては、次の点があげられる。
・69年以降のアメリカ仕様のポルシェ全車種には、車体番号を打刻したプレートが、左フロントピラーのフロントウインドウから見える向きに取り付けられている。
アメリカ仕様にはこんな特徴があったんやね。次に、日本仕様以外のすべてのポルシェに共通した違いというのもある。
それは、「後部座席の座るスペースが小さい」という点。日本に輸入した時点で受ける車検では対応した座席を装着し、車検が終われば取り外す業者が多かったため、並行車を購入したあとで車検を受けたとき、指摘された人もいるんやないかな。
ヨーロッパ仕様に関して、日本仕様と違う点といえば、外装ではヘッドライト、内装では今述べた座席くらいやね。ヨーロッパ仕様の車の中には、触媒やクーラーが純正でない場合もちょくちょくあるかな。
それから、86年式以降の並行輸入車には、ディーラー車と比べてオプション装備がたくさん付いた車が多いね。例えば、内装がフルレザー仕様になっていたり、シートヒーター付きのフル電動スポーツシートとか、ディーラー車ではお目にかかれないような豪華装備もあるねんな。
外観や装備以外では、車検証も判断の材料になる。型式欄が「不明」となっていたり、「−911−」といった具合に前後にハイフォンがついている場合は、並行輸入車ということになっておる。これは、ポルシェに限らず、すべての並行車の車検証がそういう表示になっているみたいやね。
それにしても、日本は戦後欧米の自動車を手本にして急成長し、今や年間数百万台もの車を輸出する自動車大国のはずやのに、微々たる量の並行輸入車の型式すら不明とは、いったいどういうこっちゃ?! どんな車でも立派な型式があるというのに、調べる気もないんとちゃうやろかね?
ポルシェが買いやすくなったのは、並行輸入車のおかげ
並行輸入車とディーラー車の識別方法はだいたいこれくらいかな。お客さんからよく尋ねられるのは、パーツのこと。「並行車のパーツはいちいち外国から取り寄せなあかん。そやから費用も日数も余分にかかる」とか「ウチではディーラー車しか取り扱いません」などと言われて苦労された方も多いんとちゃうかな。
まあ、最近は不況のせいもあって、業者が選り好みしてられへんようになったから、そんなことも少なくなってきたみたいやけどね。
しかし、ご心配なさるな! 一般的に、交換の必要な消耗部品や修理で使用するパーツは、すべてディーラー車と互換性があるので、何の問題もない。互換性がないのはヨーロッパ仕様のヘッドライトとアメリカ仕様のスピードメーターくらいやから、維持するうえでほとんど心配はいらないんや。
なんせ一時期にどっと並行車がなだれ込んできたため、ポルシェに関するノウハウを持つメカニックの数が足りず、修理や車検の対応などについて混乱が生じ
たことはあった。そやけど、並行輸入車のおかげで、一般の人には夢の夢やった
ポルシェが買いやすくなったことも確かな事実や。こうやってポルシェのウンチクを偉そうに話しているワシでさえ、10数年前はポルシェを専門に扱えるようになるとは思ってへんかったんやから、時代の流れっちゅうのはおもしろいもんやね。
今回はこれにてオシマイ。次回をお楽しみに!
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